『20代で隠居』感想|月7万円・週休5日で「生き方を取り戻す」方法

お金

「週5日働いて、土日で休んで、また繰り返す毎日を過ごしている」
「いつも忙しく、どうにかしたい」


この生活に少しでも息苦しさを感じているなら、『20代で隠居』という選択肢があることを知ってほしいです。実際に隠居することは難しいが、参考になることは多くあると思います。

この本の著者・大原扁理さんは、20代で働くことをやめ、月7万円の隠居生活を始めた。
驚くほど静かで、質素だけれど、豊かに暮らす日々。
「ちゃんと生きる」って、こういうことなのかもしれない。

この記事では、本書を読んで感じたことや心に残ったフレーズをもとに、「隠居的な暮らし」のリアルな魅力をお届けします。

週休5日の生活スタイル

朝の時間が、その人の生き方を映す

隠居生活は、朝からすでに美しい。
朝6〜7時に起床し、冷たい水で顔を洗い、窓を開けて朝日を浴びる
それだけで心が澄んでいく。

「朝日を浴びると、セロトニンが出て、気持ちが整う」

冬は足湯に入りながら、ラジオで天気予報を聞く。
そのままラジオ体操をして、味噌汁とご飯、漬物の朝食をいただく。
パンの日は、気分に合わせてバターやピーナッツクリーム。スコーンを焼くこともあるといいます。

日記を書き、部屋を掃除し、洗濯し、本を読む。
「生産性」や「タスク」ではない、暮らしそのものが一日の中心になる。

「月7万円」で暮らせる理由は“お金の使い方”

大原さんの生活費は驚くほどミニマル

  • 家賃:3万円(安い家に満足する)
  • 水道光熱費:6千円(冬でも足湯と湯たんぽ)
  • 通信費:6千円(格安SIM)
  • 食費:1万5千円(毎日自炊)
  • 雑費:1万5千円(交際費・日用品など)

月1回、贅沢として外食や小旅行もある。

「お金がないなら時間を使えばいい。時間がなければ、お金を使えばいい」

このフレーズが強く印象に残りました。現代人の多くは、“お金も時間も足りない”と嘆きながら、
本当はどちらも「使い方」を見直すだけで変わるのかもしれません。

暮らしの細部に宿る“自分を大切にする姿勢”

▷自炊

食費は1日300円ほど。
適当に食べず、安心できるものを自分で作る。
「自分の口に入るものは、自分が責任を持つ」
この姿勢が、体も心も整えてくれます。

▷掃除

掃除用洗剤は使わず、重曹だけ。匂いが苦手、種類が多すぎる、だからシンプルでいい。
「落ちない汚れは、ま、いっか」でやめる。この考えでかなり救われます。
ラジオをかけながらの掃除は“最高の娯楽”だと語っていました。

▷洗濯

洗剤の代わりに重曹
肌に優しく、部屋干しでも匂いが抑えられる。
服も“自宅で洗えるものだけ”に絞ることで、ケアもシンプルに。

▷美容・健康

風呂には石鹸とシャンプーだけ
さらに、風呂上がりは化粧水とメンソレータムのリップを塗る。
運動は散歩とラジオ体操で十分になる。
「形から入るとお金がかかる。だから、まずは歩こう」この一言に、深く頷きました。

図書館・散歩・映画…「お金をかけない楽しみ」は無限にある

  • 読書:図書館をフル活用。本がなければ古本屋で探す
  • 散歩:毎日1時間、日光浴や街歩き。道中で不動産を見るのが楽しみ
  • 映画:無料動画サイトで古い映画を楽しむ。紅茶を片手に「至福の時間」

少しのお金で、たっぷりの幸福。
“何を持っているか”ではなく、“どう楽しむか”に焦点がある。

「何もない生活」は、実はとても穏やかで自由だった

大原さんの言葉で特に刺さったのがこちら。

「やりたいことを無理にひねり出す必要はない。向こうからやってくることもある」

“何かを成し遂げなきゃいけない”と急かされる日々
わたしもまさにこれです。育休だから何かしなきゃ。そんなこと思う必要なんて無いんだ。
でも、実際は「衣食住さえ足りていれば、心は穏やかに保たれる」。
この本は、そんなことを静かに教えてくれます。

保険・家賃・貯金|“不安への対処法”も明快

  • 保険:高額療養費制度があるし、独身なら必要ない
  • 家賃:満足の水準を下げる。支出の大半はここ
  • 貯金:半年〜1年分の生活費があればOK(=約50〜80万円)

「安心=たくさん稼ぐこと」ではなく、「少ない支出で安心を確保する」
そんな価値観がこの本では息づいています。

【まとめ】静かな暮らしが、人生をじわっと豊かにする

『20代で隠居』は、今の暮らしを“立ち止まって見直す”きっかけをくれる本です。

  • 朝日を浴び、ラジオ体操から始まる一日
  • 食べること・掃除・洗濯を丁寧にこなす毎日
  • お金ではなく、時間と工夫で楽しむ暮らし
  • 不安には、シンプルな仕組みで備える

心がザワつくとき、やる気が出ないとき、「無理して頑張る」よりも、「無理しない選択肢」に出会えたらと思います。無理にやることを見つけなくてもいい。あまり気負わずやっていけたらと思います。この本が、その入口になってくれると思います。

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