『夫婦でFIRE』感想|平均年収から目指せる現実的なFIRE戦略

お金

「早くFIREしたいけど自分にできるかな」
「平均的な年収では目指せないよな」

「FIRE(早期退職)」というと、一部の高収入サラリーマンや起業家の話に思えるかもしれません。
でも今回紹介する『夫婦でFIRE』(著:グミ&パン)は、平均的な収入の共働き夫婦が、10年で1億円以上の資産を築き、サイドFIREを実現したリアルな実録本です。

本記事では、この本の要約とともに、私が読んで特に共感したポイントや実践したいと思った内容をまとめました。
FIREに憧れがあるけれど「自分には無理」と思っている方にこそ読んでほしい内容です。


『夫婦でFIRE』の基本戦略は「得意を伸ばす」こと

著者のグミパン夫妻は、FIREを実現するにあたって「3つのタイプ」に分けて考えています。

タイプ特徴
バランス型収入・支出・投資をまんべんなく努力する
収入重視型稼ぐ力を高めることに集中する
支出最適化型節約・固定費削減に力を入れる

特に私が共感したのは「支出最適化型です。収入が増やせなくても、支出を下げれば資産は残るという考え方です。

例えば…

  • 収入30万円 – 支出20万円 = 利益10万円
  • 収入25万円 – 支出15万円 = 利益10万円

このように、「利益」を残すには収入よりも支出の最適化が重要というのが本書の主張です。ムリして稼ぐより、ムダを減らすほうが再現性が高い。これはFIREを目指す多くの人の武器になるはずです。


地味すぎるFIREが一番強い

本書のもう一つの魅力は、「地味すぎるFIRE」でも十分幸せになれるという考え方。

✔︎ 「もっと稼がなきゃ」
✔︎ 「もっと貯めなきゃ」
✔︎ 「もっと自由にならなきゃ」

…と、“もっと思考”にハマってしまうとキリがない。それよりも、自分たちが心地よいラインで自由を手に入れるのが本当のFIREだと語られています。

FIREに必要な資産は「年間支出×25年分」といわれています。

  • 年間支出240万円 → 240万×25年 = 6000万円
  • 年間支出300万円 → 300万×25年 = 7500万円

「え、1億なくてもFIREできるの?」と思った方、安心してください。“足るを知る”ことが、FIREへの近道なんです。大きすぎるお金は案外必要ない。今持っている物をどう使うかが大切だと気づかされます。


FIREで最も重要なのは「暴落時に資産を取り崩さないこと」

FIREでよく知られる「4%ルール」。本書ではこの考え方に対しても、より現実的なアプローチをしています。

4%ルールには2種類あるのをご存知ですか?

  1. 【FIRE時の資産額】の4%を取り崩す
  2. 【常に今の資産額】の4%を取り崩す

グミパン夫妻は、「1 FIRE時点の資産額を基準に取り崩す」スタイルを推奨しています。その理由はシンプルです。暴落時に大きく取り崩してしまうとFIREが破綻するからです。

だからこそ、生活防衛資金をしっかり確保し、暴落時には「我慢して取り崩さない」。そのために、必要な物は生活をまかなうための防衛資金取り崩しを遅らせるメンタルです。
このメンタルが、FIREを継続させるための大事なポイントです。


FIREに不要な保険は切り捨てる

本書では、保険についても非常に現実的に書かれています。FIREを目指すなら、「必要最低限だけ加入する」のが正解だといいます。特に、本書では火災保険について詳しく書かれていました。

火災保険に必要な保険内容はこの3つだけ

  • 家財保険(家財100万円)
  • 個人賠償責任保険(1億円)
  • 借家人賠償責任保険(1000〜2000万円)

これだけ揃えても年間保険料はたったの4000円ほど
無駄に高い保険に入るくらいなら、その分を投資や生活防衛費に回すべきというのが著者の考えです。


【まとめ】FIREは「特別な人」じゃなくても目指せる

『夫婦でFIRE』を読んで感じたのは、FIREは一部の金持ちだけのものではないということです。

  • 支出を見直す
  • 無駄な保険をやめる
  • 得意なことに注力する
  • 地味でもブレずに継続する

この4つを意識すれば、私たちでも十分FIREを目指せるという勇気をもらえました。
「収入が少ないからFIREなんて無理」…そう感じている方にこそ読んでほしい一冊です。

FIREって雲の上の存在だと思っていましたが、平均収入でも「なんだかいけそうな気がするー」と思わせてくれました。まずは、支出を見直して、最適化を行っていく。その後は地道に積み立て投資を継続していこうと思います。

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